蔵のある風景・・・つばさにのって①

s_3.jpg 私は札の辻からバスに乗って、川越駅から東武東上線で池袋まで通勤していた。帰りは時々川越市駅で下車をしていた。川越市駅は東武東上線とJR川越線(延長すると八高線になる)が走っている。バスは無く、川越駅前のビルの賑わいからすると、ひっそりとした駅前である。

 下車をして駅の西側を振り返ると、夕焼けがホームに沿って広がる。しばしたたずみ、夕焼けを吸い込むようにして一日の疲れを癒す。沈んでゆく夕焼けを背にして、北へ歩を進める。白壁の落ちた蔵、間口は広いが客の出入りがあるようには見えない古びた木造の家屋。

 齢(とし)於いた歯抜けのようは町の通りには、長く住んでいた家や土地を手放し、蔵の町には似合わないマンションが並ぶようになっている。

 この通りを二本東に行くとバス通りであり、観光で有名な蔵造りの店舗があり、「時の鐘」も間近に見える。私の自宅の町内には菓子屋横丁があり、数人の同窓生が住んでいた。


続く、、、