藤川真弓さんのヴァイオリンリサイタルに行ってきました。
ロンドン在住で、日本での演奏は貴重です。毎年1回帰国して、数箇所でコンサートをなさるのですが、今年は東京での演奏会は無い、と言うことなので、北海道まで聴きに行ったのです。
イヤー はるばる行った甲斐がありました
毎回毎回、最高のものを予想していくのですが、それ以上の世界を創り上げて、聴く者をどこかほかの世界に連れて行ってくれます。
どう形容していいのか言葉が見つかりません。
心の深いところまで癒される、清められる、そんな人間離れした美しさと高貴さと、人間味溢れる温かさの両方を同時に感じさせる演奏なのです。
母の介護中、外出はおろか、お庭に出るのも難しい期間が長かったのですが、それでも藤川さんの演奏会だけは、万難を排して行っていました。
心が疲れたときほど聴きたくなる、聴いて救われる演奏です。
若い頃は「芸術なんて何の足しになるの? 空腹も満たされないし、何も解決しないし」なんて思っていましたが、心が満たされることがどれだけ生きる勇気になるか・・・
今年は特にそう感じました。この演奏が聴けるのなら生きててよかった、生まれてきてよかった、また一生懸命生きていこう、って。