私がお中元など今も送り続けている人の一人が、子どもの頃のヴァイオリンの先生。
後に夫となる人も、その先生のお教室に通っていたので、それが縁の始まりでした。
お仲人も、先生にお願いしました。
そう、そのお仲人をお願いしたとき、先生は「主人はお引き受けできないのだけれど、
私だけでよければ」とおっしゃり、お仕事でお忙しいのかなあ、
なんて気軽に思っていた私。
でも実際は、娘さんが脳腫瘍と闘っている真っ最中だったのを、後で知りました。
何から何まで整った、美しい、素晴らしい生活をされているようにしか見えなかった
ご家族でしたが、
実は、恐れと悲しみと不安の連続だったのです。
そして、娘さんが亡くなられた後は、お声掛けするのもはばかられるくらいの絶望感。
その後、悲しみを振り払うかのように、
先生はジュニアオーケストラの指導に情熱を注ぎ、
海外でも演奏会を開かれましたし、
ご主人は何度もイタリアまで修行にかれるほど、ヴァイオリンの製作に没頭なさリ、
外から見たら「なんて恵まれた、おしゃれな日々かしら!」と思われるお二人ですが、
お嬢さんをなくされた心の痛みが消えたことは、一日としてなかったはずです。
すごいなー、と感心するのは、お嬢さんへ向けての愛情を、
多くの人にも与えてくださったことです。
誰に対しても、真心から親切に接してくださるのです。
私も人生色々ありましたが、そのつど、支えていただき、
励ましていただきました。
感謝!尊敬!