どのような人でもなにかの悩みは抱えています。そのなかでも「シニア世代」とよばれる定年を迎える、または定年を過ぎた方たちの悩みはどのようなものが多いか分かりますか。なかには誰かに相談することもできず、一人で抱え込んでしまっているかもしれません。
こちらの記事では、シニア世代が抱える悩みでとくに多い上位3つを紹介しています。悩みや不安を理解することで、適切な解決法を見つけられるかもしれません。ぜひ最後までお付き合いください。
1.最も多いのは「病気になること」への悩み
シニア世代で最も多いのが「病気になること」への悩みです。いつ病気になるのかは誰にもわからないもので、普段から健康に気をつけている方でもかかる可能性があります。高齢になれば病気のリスクは高まり、悪性腫瘍（がん）や肺炎、脳や心疾患など命に関わるものが多く、とくにがんは65歳以上の死亡率1位になるほどです。
健康診断や血液検査などを定期的におこなっている方は、とくに数字に敏感なことが多い傾向にあります。少しでも不安に思っていたり悩んでいたりするようなら、まわりの方から声をかけてあげましょう。自分から言いにくいことでも、聞いてもらえれば話しやすくなるので予防や治療に素早く対応できます。
2.「介護に対する問題」も悩みが絶えない
次にシニア世代で多いのが「介護に関する問題」への悩みです。シニア世代ともなると自分やパートナーの心配だけでなく、親の介護も必要になるケースがあります。いわば「老々介護」というものです。介護が引き起こす問題はそれだけではありません。
たとえば、家族に迷惑をかけてしまうのではと心配になったり、親の介護をすることで心身に掛かる大きな負担から、体を壊したり鬱っぽくなったりする可能性が高くなります。パートナーや家族がいるから問題ないわけではなく、未婚や独身となればさらに不安や悩みは募るでしょう。元気だからまだ大丈夫と思わず、元気なうちに介護に対する問題解決に動くようにしましょう。
3.「孤独」も問題。どのようなことが考えられる？
病気や介護だけでなく「孤独」への悩みも大きなものです。いままでは仕事で社会とつながりを持ち、生きがいを感じていた方にとって、定年後の孤独は耐えられないものでしょう。パートナーや家族がいたとしても、ふとした時に孤独は感じるものです。では、孤独にはどのような問題が考えられるでしょう。以下の2点があげられるので、ひとつずつ解説していきます。
3-1.心身に大きな影響を与える
家族や2世帯で住むことは珍しくなく、子どもや孫がいれば孤独を感じることはありません。ですが日中は学校や仕事などで外出とか、未婚や独身の方も多くいることでしょう。そのような方は孤独を感じる可能性が高く、場合によっては心身に影響を与えてきます。たとえば一人でいる時間が増えることで脳の老化が原因で認知機能が低下したり、体力が落ちることで身体機能が低下したりすることがあげられます。これらは何らかの趣味があることで解決されることが多いので、日中は趣味を楽しむといいでしょう。
3-2.コミュニケーション能力が低下する
コミュニケーション能力が低下するのも問題です。家族やパートナー以外との会話や交流が少なくなると起こりやすく、悪化すると認知症や脳、心臓の病気のリスクにつながってきます。他者とのコミュニケーションから幸せを感じ、生きがいやメリハリある生活は健康にもひと役買っているものです。自身が疲れない程度に、コミュニケーションをとることは忘れないようにしましょう。
4.悩みに対する準備は早めに。家族だけでなく地域や社会も活用する
シニア世代が抱える悩みは、どれもがすぐに対応できるものではありません。事前に準備をしておくことで解決できるので、しっかりと対策していきましょう。家族だけでは対応しきれないことも考えられるので、地域や社会などを頼ることは忘れずにいましょう。地域の集まりや行事に積極的に参加をすることで、孤独を感じることはありません。
そこでつながった人たちと会話やコミュニケーションを楽しむことで、認知症や病気のリスクが下がり、メリハリある生活がおくれます。シニア向けのサービスや施設などを利用するのもおすすめで、まだ体を動かしていたいなら、シルバー人材センターやボランティアなどに積極的に参加をしてみるのもいいでしょう。また一人暮らしで孤独や健康面に不安を感じるなら、老人ホームやデイサービスなどもおすすめです。
5.まとめ
シニア世代は主に病気や介護の悩みを抱えていることが多く、それ以外にも孤独が問題となっています。どれもがすぐに対応できるものではありません。どんな状況にも対応できるよう、事前の準備を忘れないようにしましょう。一人で抱え込まずに、地域や社会を頼ることを忘れずにいてください。
「心の健康相談室」では、どのような悩みに対してもカウンセラーが対応いたします。一人でつらい思いを抱える必要はありません。少しでも気になることがありましたらどのようなことでも構いません。お気軽にご相談ください。
