介護の悩みはまず相談を!相談先を決める際のポイントについて解説

突然の怪我や病気で体の自由が奪われ介護が必要になることは、誰にとっても決して他人事ではありません。家族がある日を境に要介護者(介護される人)と介護者(介護する人)になり、これまでとは生活が一変してしまったとなれば不安や悩みが尽きないのは当然です。この記事では、介護者がどんなことで悩んでいるか、介護で悩んだときはどこに相談すればいいかをご紹介します。

1.介護する人が抱えている悩みとは

厚生労働省が2019年に実施した「国民生活基礎調査」では、要介護者と生活をともにしている介護者で、男性は6割近く、女性の7割以上が悩みやストレスを抱えているという実態が明らかになっています。介護者の悩みの原因とは具体的にどのようなことでしょうか。同調査でおよそ6,000人の複数回答を集計した結果、要介護者である『家族の病気や介護そのもの』が悩みであると回答した人が男女ともに大半を占めていました。

次いで『自分の病気や介護』、『収入など経済面』での悩みが多く、女性は『家族との人間関係』や『自由にできる時間がない』という悩みが上位にのぼっています。男性の約1割は『自分の仕事』を悩みの原因にあげ、『家事』『生きがい』『生活環境』『家族以外との人間関係』など、介護者が日常生活のあらゆる場面で悩みを感じている様子がうかがえます。

2.介護の悩みを一人で抱え込まないで

一日のなかで介護者が介護を行う時間は介護度によっても違いますが、前述した調査によると国が判定する介護認定で要介護3に認定された場合、ほぼ終日にわたって介護をする割合は3割を超えています。介護度が上昇するに従って介護時間も増加していき、要介護5になると6割近くがほぼ終日の介護を必要とするようです。

生活全般にわたり24時間365日続く介護は、たった一人で抱えられるものではありません。認知症など、コミュニケーションがままならないなかでの介護となればなおさらでしょう。介護者には、身体的・精神的負担はもちろん、状況によっては経済的負担をも分け合える協力者が必要不可欠です。協力を得るためにはまず『悩みを打ち明けて相談すること』から始めなければなりません。しかし実際は、介護の悩みを相談できないでいる介護者が多い現状にあるようです。

3.介護に関する悩みを相談するには

介護の悩みを友人に相談しようにも、同じような状況に立たされた経験がない相手には、理解してもらえないのではないか、と口を閉ざしてしまう人が多いといいます。また病気のことやお金に関することなど、家庭の内部事情まで話すには抵抗があるという人も多いようです。デリケートな内容が多い介護の相談は、どこに相談するかが重要なポイントでもあります。ここから介護の悩みが発生しやすいと考えられるタイミング別に相談先を2つご紹介します。

3-1.介護が現実的になったときは、地域包括支援センターなどの公的機関

介護問題が突然わが身にふりかかったとき、初めての介護に悩んだときに相談できる公的機関の代表格として地域包括支援センターがあります。地域包括支援センターでは、保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーといった高齢者介護の専門家が常駐し、日常生活のあらゆる困りごとに対応しています。高齢者とその家族の生活をサポートする役割を担った専門機関として、各種手続きを行うことはもちろん介護認定を受ける前の段階でも気兼ねなく相談できるのが特徴です。

介護保険サービスのケアプランを作成する居宅介護支援事業所も介護の悩みを相談できる公的機関ですが、こちらは要介護1以上の認定がないと利用できない決まりがあります。

3-2.介護や人間関係に疲れて行き詰まったときはメンタルヘルスの相談窓口へ

介護保険サービスを利用できるようになり、担当ケアマネジャーをはじめとする介護関係者とのつながりがもてるようになったとしても、介護者にとってそれら関係者が相談しやすい相手かどうかはまた別問題です。日々の介護に追われ、自分が何に悩んでいるのか、どうしたいと思っているのかさえわからなくなってしまうことがあります。

そんなときは、介護に関する専門知識を持ったうえで、今抱えている思いのすべてをひたすら受け止めてもらえる相手が適任といえるかもしれません。今置かれている状況や誰にも打ち明けられなかった胸の内をうまく説明できないとしても、メンタルヘルスを行うカウンセラーは話を聞くプロです。思いを言葉にしてみることで自分の気持ちを整理できる効果が期待できます。

4.まとめ

誰にでも起こり得る介護は、周りを巻き込んでいくべき社会的課題の一つです。介護者一人が抱え込んで心身の健康を損ねることは避けなければなりません。長期戦となる介護生活に必要なのは、物理的な協力を得ることはもちろんですが、わずかな時間でも自分のための時間を確保することと、悩みを打ち明けられる心の支えです。介護者が心身ともに健康でいることは、要介護者の心の安定につながっていくのです。

東京都豊島区にある「心の健康相談室」は、NPOのカウンセリングサービスです。介護をはじめ豊富な人生経験を持つカウンセラーがじっくりとお話をうかがい、より良い明日を導き出すお手伝いをしています。対面でのカウンセリングだけでなく、訪問カウンセリングや電話カウンセリングも行っておりますので、どうかご遠慮なくお話をお聞かせください。

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