時代の流れとともに変化し、尽きない結婚の悩み!対処法もあわせて解説

結婚し、生涯のパートナーを得て、子宝に恵まれ、幸せな家庭を築く、といった幸福像は時代が変化しても以前普遍的なものとして多くの人が持っているものでしょう。ただ、時代の流れの中で結婚のスタイルは徐々に変化し、悩みの形も変わってきています。しかし、それでも多くの方が結婚に関する悩みを持っていることには間違いありません。今回は結婚の悩みについて解説します。

1.結婚できない悩み

結婚していない人の結婚に対する悩みについて、平成25度厚生労働白書を参考に解説していきます。まず、日本人の平均初婚年齢は2012年で男性が30.8歳、女性が29.2歳と、1950年の調査と比較すると男性が4.9歳、女性が6.2歳上昇しています。ただ、若者に結婚願望がなくなっているのかというとそうではないようです。国立社会保障人口問題研究所の2010年の「出生動向基本調査」では男性の未婚者の84.8%、女性の未婚者の87.7%がいずれは結婚するつもりだと回答しています。

それでは、未婚の若者はなぜ結婚しないのでしょうか?未婚者に対して行った、結婚しない理由のアンケート調査では以下のような回答があります。

1-1.良い相手にめぐり合えない

25歳から34歳の年齢層の結婚しない理由として最も多いのが「適当な相手にめぐり合わない」というものです。この回答からは、「結婚しない」という意志ではなく、むしろ、「結婚できない」という悩みがうかがえます。そして、35歳から39歳になるとさらにこの回答の割合が増えてきます。

1-2.異性とうまく付き合えない

どの年齢層の回答でも多いのが「異性とうまく付き合えない」というものです。異性とうまく付き合えない、という悩みは結婚を希望する場合には非常に高いハードルとなる可能性があり、悩みとして深くなりがちだといえます。

1-3.結婚資金

ここからは結婚する相手が見つかった場合の結婚できない悩みについて解説していきます。「1年以内に結婚することとなった場合、何か障害になることはあるか」と質問したところ、約7割の男女が「ある」と答えています。そして、その理由として最も多いのが「結婚資金」の障害です。これは男女ともに4割強が挙げている理由で、1987年の調査でも群を抜いて首位でした。そのため、近年の不景気だけがこの理由がトップになる原因ではないことがわかります。

1-4.親の承諾

未婚女性の15.3%が結婚の障害として「親の承諾」を挙げています。この理由は1987年の調査に比べると8%ほど減少していて、時代の流れの中で、旧来の家同士の結婚、という通念に変化が見られることもうかがえます。ただ、女性の結婚の障害として結婚資金の障害の次にこの障害が理由に挙げられていることをふまえると、家同士の結婚、つまり、嫁入りや婿取りといった形の結婚がいまだ常識であることが読み取れるでしょう。そして、そのような結婚に対する概念が結婚できない悩みの原因に関係することもわかります。

1-5.結婚のための住居

未婚男性の結婚の障害として、結婚資金の次に挙げているのは「結婚のための住居」です。この理由は1987年より男女ともに割合が増えているため、近年の不景気や住宅事情の問題などがこの障害に関係していると考えられます。

1-6.職業、仕事の問題

未婚の男女とも、結婚の障害の3番目に挙げられているのが「職業や仕事上の問題」です。この理由は1987年より男女とも急激に増えていて、とくに女性においてその増加は顕著です。このことから、近年の労働環境が仕事と結婚生活の両立を難しくさせていることや女性の社会進出の増加なども見て取れます。

1-7.親との同居や扶養

未婚の男女とも結婚の障害として「親との同居や扶養」が挙げられているものの1987年の調査から比べると減少傾向にあります。このことから、結婚=親との同居、という結婚の形は崩れつつあり、そのため、「結婚のための住居」が結婚の障害として増加しているとも考えられます。

2.結婚生活の悩み

ここからは結婚した後の悩みについて解説していきます。

2-1.性格の不一致

多くの夫婦が結婚生活において性格の不一致に関連した悩みを抱えます。令和2年度の司法統計では、離婚調停の申し立て理由の第1位に男女ともが「性格の不一致」を挙げています。

2-2.金銭面

金銭面の問題は結婚生活において悩みの種になりがちです。前述した司法統計では、離婚調停の女性の申し立て理由の第2位に「生活費を渡さない」、男性が第5位に「浪費する」を挙げているのです。

2-3.妊活

多くの夫婦が結婚生活において妊活の悩みを抱えています。厚生労働省が令和3年度に作成した「不妊治療を受けながら働き続けられる職場のためのマニュアル」では、不妊を心配したことがある日本の夫婦は35.0%で、2.9組に1組という高い割合だとあります。そして、実際に不妊検査や治療を受けたことがある夫婦は18.2%、5.5組に1組もいるのです。

2-4.義家族との付き合い

結婚生活において義理の家族との付き合いで悩みを抱える夫婦が多数います。気を遣いすぎたり、介護の問題で悩みを抱えたりなど、義理の家族との付き合いにおいては大小さまざまな問題が起きます。

3.結婚に関しての悩みはカウンセラーに相談

結婚に関しての精神的な悩みがあるなら、ぜひ、カウンセラーなどの専門家に相談してください。結婚は個人的な問題であるため、周囲の人に相談しにくいと感じる方が少なくありません。ぜひ、心理や精神医学に通じたカウンセラーに相談し、少しでも悩みを軽くしていきましょう。

4.まとめ

結婚の悩みについて解説しました。さまざまな場面で悩みが生まれる結婚生活ですが、夫婦間や自分ひとりだけで悩みを抱えると解決から遠ざかってしまうことがあります。いっぽう、専門家に相談すると解決の糸口が意外と早く見つかることもあるのです。

NPOファミリーカウンセリングサービス「心の健康相談室」は夫婦、介護、人間関係のストレスなどのお悩みについてじっくりお話をうかがいますのでなんでも自由にお話しください。具体的な対応策について、一緒に考えていきましょう。電話でも相談を受け付けております。ぜひお気軽にご連絡ください。

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