今日、例の愛車〔壊れかけた自転車〕で、ゼーゼー言いながら、坂を上っていた。
ひ弱な私は、もうすっかり夏バテ気味で、ちょっとの坂でもよれよれなのだ。
その時、電動自転車で若い女性が、私のことを軽々と追い越していった。
若いって言うだけだってまぶしいのに、体力もありそうだし、
それなのに電動自転車で、なんだか羨ましい、うらやまし過ぎる、、、
と思ったとき、目に入ったのが、歩道を歩く1人の男性。40代くらいか。
その人は大きな重そうなかばんを片手に持ちながら、
おそらく左脚をいためているようで、〔障害なのか怪我なのか)
ゆっくりとゆっくりと歩いていた。
一歩進むごとに身体が左右にそして上下に揺れて、
不確かな足元を確かめながら少しずつ丁寧に歩く。
しかも、かなり腰が痛むようで、左手でずっと腰を揉みながら、
この酷暑の中を、その人は賢明に前に進んでいた。
くだらないことで人を羨んでいた自分が一瞬で消えて、
その人を拝みたいような気持ちになった。
普通の会社員のように見えたけれど、
あの人は私に大切なことを教えてくれる神様か仏様だったのでは。
もう深夜だけれど、その人の姿が目に焼きついて離れない。
明日はあの腰の痛みだけでも、少しは楽になりますように。